【風疹】マスクとワクチンで予防しよう~妊婦さんの風疹対策~
概要
風疹と聞いてもあまりピンと来る人はいないかもしれません。
「風疹」は子供のときに感染しているか、予防接種を受けていれば、大人になってからかかることはほとんどない感染症です。しかし、なかには抗体ができていなかったり、予防接種を受ける機会がなかったため、大人になってから風疹に感染する人もいます。
風疹はそれほど重い症状が現れる感染症ではないですが、妊娠中に感染すると胎児に障害をもたらす危険がある病気です。
発生状況(風疹・先天性風疹症候群)
平成23年から、海外で感染して帰国後発症する輸入例が見られるようになり、平成25年には累計14,344例の風疹感染者の報告がありました。
平成30年には、7月下旬頃から関東地方を中心に患者数の報告が増加しています。
妊娠中に風疹に感染した場合、妊婦さんにはそれほど悪影響はありません。発熱や発疹が現れる程度か、まったく症状が現れない人もいます。
しかし、風疹ウイルスは胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに感染し、「先天性風疹症候群(CRS)」を引き起こす恐れがあります。
先天性風疹症候群の発症数は、近年増加している傾向があり、平成25年には、32名の感染がみられました。
| 平成24年 | 4件 |
| 平成25年 | 32件 |
| 平成26年 | 4件 |
| 令和元年 | 4件 |
先天性風疹症候群(CRS)
先天性風疹症候群を引き起こした子供は、
先天性心疾患
視覚障害(白内障、緑内障、網膜症など)
聴覚障害(難聴など) の障害を残す可能性が高くなります。
風疹ウイルスが赤ちゃんに悪影響を与えるリスクは、妊娠週数が進むにつれて減っていくと言われています。
妊娠12週未満で感染すると、赤ちゃんの器官が作られる時期にあたるので、障害を残す危険性が高まります。この時期に妊婦が風疹に感染すると、そのうち80〜90%は胎児にも感染し、そのうちの90%以上が先天性風疹症候群を発症します。
妊娠18週を過ぎると、胎児への感染率は約40%に減少し、先天性風疹症候群を起こす危険性もほぼなくなります。
風疹を予防するためには、ワクチンが必須です。
もちろんマスクでの予防も重要ですが、まずはワクチン接種をお勧めします。
ワクチン
現在、風疹の予防接種は義務付けられているので、自分も子供のときに受けたはずだ、と思う人もいるかもしれませんが、一つ注意があります。
下記の条件に当てはまる人は学校での集団接種がなく、個別に病院で予防接種を受けることになっていたので、風疹の抗体がない可能性があります。
- 1962年4月2日~1979年4月1日の間に生まれた男性
- 1979年4月2日~1987年10月1日の間に生まれた男性・女性
この時期に生まれた人は特に、病院で風疹の抗体検査を受けることをおすすめします。妊婦さんはもちろんのこと、旦那さんなど一緒に住んでいる家族も、もし風疹の抗体がなければワクチン接種を受けましょう。
風疹は一度感染すれば二度とかからないといわれていますが、抗体が少なくなっていて再感染をする可能性もゼロではありません。
妊娠を希望する人は、念のため風疹の抗体検査を受けて、必要であれば妊娠前に予防接種を受けてください。妊婦さんだけでなく、そのパートナーと家族も抗体は必要です。
妊娠中の場合、ワクチン接種は可能か?
妊娠前であれば予防接種を受けて対策できますが、妊娠が判明した後に風疹の抗体がないことがわかったらどうすれば良いのでしょうか?
妊婦さんでも風疹の予防接種を受けたいところですが、風疹のワクチンは「生ワクチン」という種類で、少量の風疹ウイルスを直接注射することになります。それが原因で風疹を発症する可能性もあるため、妊婦さんにはワクチン接種は行いません。
マスク
風疹ウイルスの感染は、基本的には接触感染ですので防ぐためにはマスクは必須です。
唾液や手指を介して感染症が広がるため、マスクとともに手洗いやうがいが有効です。
まとめ
そもそも、先天性風疹症候群は母親が風疹に罹らなければ、赤ちゃんがなることはありません。予防するには、ワクチンが必須となります。もちろんマスクでの予防も重要ですが、まずはワクチン接種をお勧めします。
